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こんにちは、ミニマネーmikaです。プランしないFPとして活動しています。
近年「最低賃金アップ〜!」が世間を賑わせていますが、果たして手放しに喜べるのでしょうか?
パートで働くママなら106万の壁、130万の壁のどちらかを意識して働いているでしょう。
この壁を据え置いて賃金がアップするのは、
天井スレスレで立っているのに地面を突き上げられた感覚です。(わかりますかね?)
要するに、全然嬉しくねーよ!って話。
いろいろな立場の方がいらっしゃるので、一概にネガティヴな改正だとは思いませんが、配慮は足りないよなぁと思います。
しかし、公的仕組みを理解すればこの制度も上手く活用できるはずです。
最低賃金アップや扶養の壁の情報はたくさんあるかと思いますが、
このブログでは「私ならこうやって対処する」といった内容をまとめます。
- 106・130万の壁を理解したい人
- これから働く予定のママさん
- 扶養の壁を越えそうな人
あくまで私の価値観で話ますので、一意見として参考にしていただければ幸いです!
扶養の壁とは?「106万」と「130万」の違い
パートやアルバイトをしていると、耳にすることが多い「扶養の壁」。
「働きすぎなければいいよね?」
「とりあえず月給8万円に抑えれば大丈夫」
など、理解が曖昧な人も多いはずです。
まずは「106万円の壁」と「130万円の壁」について理解を深めていきましょう!
「106万円の壁」ってなに?
従業員数51人以上の企業で働いている人が対象になるのが「106万円の壁」です。
- 週の勤務時間が20時間以上
- 月収8万8000円以上
- 学生ではないなどの要件を満たす
社会保険に関係する壁で、パートやアルバイトで年収が106万円を超えると、健康保険と厚生年金に加入する必要が出てきます。
社会保険に加入すると、毎月の給料から保険料が引かれますが、その代わりに自分自身で健康保険と年金がカバーされるので、将来的には年金が増えたり、病気やケガのときにしっかり保障されます。
ただ、毎月の手取りが減ってしまうので、「扶養内で働きたい」という人にとっては、この106万円のラインを意識する必要があります。
従業員数51人以上の企業で働いている人が対象です!
50人以下の企業はどうなるん?
従業員数50人以下であれば「106万円の壁」ではなく、「130万円の壁」を超えたら社会保険に加入する必要が出てきます。理由として、社会保険は労使(会社と働く人)折半のため、小規模企業だと金銭的に負担が大きくなるからです。
「130万円の壁」ってなに?
一方、「130万円の壁」は、配偶者控除に関係しています。
「配偶者控除」は夫婦の片方が専業主婦(夫)の場合やパートなどで収入が少ない場合に、もう片方の納税者の税金が安くなる制度で、家計を支えるためのサポートのようなものになります。
旦那さんが会社員で「配偶者控除」を受けている場合、この130万円を超えると控除がなくなり、
世帯全体の税金が増えてします。つまり、家族全体のお金が減ってしまうということです。
2 つの壁は全くの「べつもの」
「106万円の壁」は社会保険の加入基準であり、「130万円の壁」は配偶者控除が受けれる基準となります。
このように2つの壁の内容は異なっています。
ただし、先ほどにもお伝えしましたが従業員数50人以下の企業にお勤めの方は「106万円の壁」は適応されないため、「130万円の壁」が社会保険の加入基準&配偶者控除が受けれる基準になります。
最低賃金アップで「扶養の壁」に悩む人が急増中
では、最低賃金がアップするとどうなるのでしょうか?
たとえば、時給が50円上がった場合、週20時間働いているだけで、年間約5万円も収入が増えることになります。
これ自体は嬉しいことですが、その結果として扶養の壁に近づくことに。
「ギリギリ扶養内で働いていたのに、シフトを減らさないと…」
というケースが増えています。
扶養から外れるとどうなるの?
では、扶養から外れるとどうなるのでしょうか?
前項で「106万円の壁」と「130万円の壁」について説明しましたが、扶養から外れるとこれらの恩恵がなくなります。
まず、自分で健康保険と年金に加入することが必要です。特に年収が106万円を少し超えただけの場合、収入は増えても、保険料負担が増えるので、手取りがむしろ減る「逆転現象」も起きることが。
そして、年収が130万円を超えると、旦那さんの「配偶者控除」も外れてしまいます。ご自身の収入は増えたとしても、世帯全体の可処分所得が減ることになり、結果的には家計へのダメージが大きくなります。
結局、我々(パートママ)には関係のない話
せっかく時給が上がっても、
扶養の「106万円の壁」を超えないようにするため、勤務時間を減らしたり、シフトを調整したりして収入を抑えているのが現状です。
時間調整で「106万円の壁」に抑えてしまうと、時給がアップしてもしなくても、子育てを優先したいママにとっては関係のない話になってきます。
新たなステージへの移行のカギとなるのは、賃上げを起点とした所得と生産性の向上です。まず、物価上昇を上回る賃上げを達成し、定着させます。あわせて、官民が連携して投資を行い、経済全体の生産性を高め、日本経済を「成長型の新たな経済ステージ」へと移行させていきます。
首相官邸 岸田内閣の主要政策01
物価高対策の賃上げなのに手取りが増えないとは
賃上げは嬉しいけど壁があることで上手く活用できないね
前向きに考えてみた
これまで「扶養の壁」についてお話ししてきましたが、なんとなくイメージできましたか?
人は現状をキープするのが好きなので、制度変更に戸惑うのも無理はないかもしれません。
でも、変化があるときこそ、見直しのチャンスです。
「どうせ変わるなら、今より良い方法があるかも!」
と考えて、状況に合わせた新しい対策を見つけてみましょう。
そこで、次の章では「私ならこうする」といった視点でお話をしたいと思います。
申し添えしておきますが、社会保険に加入するメリットももちろんあります。
今回は「加入したくない」立場で解説しますので、あらかじめご承知おきください!
従業員数50人以下の会社へ就職する
これから就職を考えている人や、転職を検討している人は、
従業員数50人以下の会社に就職する方法がとてもおすすめです。
この選択肢なら「扶養の壁」も気にせず、働きやすくなる可能性が高まります。
従業員数(※)が「51~100人」の企業等で働くパート・アルバイトの方が、
厚生労働省 社会件適用拡大特設サイト
2024年10月から新たに社会保険の適用となります。
- A社:従業員数51人
- B社:従業員数50人
A社とB社、職種も仕事内容も、働く時間も全く同じ条件だとします。
しかし、従業員数が1人違うだけで、扶養の「106万円の壁」が「130万円の壁」に変わります。
転職となるとハードルは高いと感じるかもしれませんが、この方法の一番のメリットは、
年収アップが可能になること。
特に、最低賃金の引き上げが進む今、時給アップと相乗効果で収入が増やせます。
この場合、勤務時間を現状維持のままでも扶養内に収めることもできますし、少し頑張って「130万円ギリギリのライン」まで働くこともできます。
こうすれば、収入を気にせずにのびのびと働けるので、生活の安定にも繋がります。
このように、従業員数50人以下の会社への就職は、扶養の壁に悩む方にはおすすめの選択肢です。
- 現状維持のままでも扶養内に収まる
- 130万円のラインまで働くのも可能
引用元 : 厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト(2024年11月時点、従業員51人以上の企業が対象)
従業員数はさらに減っていく見込み
しかし、今後さらに従業員数の下限を引き下げる予定があることが報告されています。
具体的には、2026年以降には「従業員数30人以上」の企業にも適用が拡大される方針が検討されており、
解説者の中には、従業員数10人以下や5人以下の小規模企業まで対象に含まれる可能性があるとも予測しています。
こうなると、ほとんどの人が対象になってくると言っても過言ではありません。
今後、従業員数が少ない企業も対象となる見込みがあるため、少人数の会社へ転職する選択肢も一つの方法として考えておくべきかもしれませんね。
月給「8万8000円」に抑えている人は時間を減らす
次に、現行「8万8000円」のギリギリラインで働いている方向けに解説します。
もし「106万円の壁」ギリギリで働いているなら、少しの時間調整が有効です。
例えば、時給900円の人が時給100円アップした場合のシミュレーションをしてみましょう。
・900円×98時間=8万8200円
・1000円×88時間=8万8000円
・週4日×6時間=96時間
・週4日×5.5時間=88時間
このように、週4日×6時間から週4日×5.5時間の勤務で月88時間に調整すれば、月収を「8万8000円」に抑えることができます。
日々の労働を30分減らせば「8万8000円」に!
少しの調整で「扶養の壁」を回避できるな
時給アップのままで働いたらどうなる?
時給900円の人が時給1000円にアップした場合、出勤日や就労時間を現行のままで続けるとどうなるのでしょうか。
・1000円×月98時間=9万8000円
・9万8000円×12ヶ月=117万6000円
この場合、月収が「106万円」を超えるため、社会保険の加入が義務になります。
では、この場合の手取り額はどうなるのでしょうか?
厚生労働省の「社会保険加入による手取り簡単シミュレーター」によると、年収108万円の場合、月の社会保険料は約1万3000円、年間で約15万6000円。
そのため、手取り額は約92万円になります。
年間で15万6000円の保険料が引かれることは、1ヶ月分以上の給料が手元から消えることに!
つまり、時給がアップしたにもかかわらず、実際の手取り額は増えない逆転現象がおこります。このような負担の増加をよく理解した上で、収入と社会保険のバランスを考える必要があります。
年間15万円手取りが減るなら、働き方を見直した方がいいですね
1ヶ月以上タダ働きやん!
手取りが増える月収は「150万円」から
「106万円の壁」に抑えて働いている場合、社会保険に加入した後の手取り額を増やすには、年収150万円まで引き上げる必要があります。
月収にすると、12万5000円を超える額が必要です。この金額に達するためには、フルタイム勤務をしなければならないため、時間的な負担が大きくなります。
こう考えると、パートとして働き続けるよりも、正社員として働いた方が安定的に収入を得られる選択肢かもしれません。
106万円から150万円までジャンピング⁉︎
大幅な賃上げでない人は正社員が良さそう
わたしなりの見解
月収「106万円」ギリギリで働いている人は、日々の出勤時間を30分減らすことで、就労時間を調整できます。空いた時間は、スキルアップやプライベートを充実させるチャンスとして活用しましょう。
これから就職活動を考えている人は、従業員数50人以下の会社に就職することで、月収「130万円」まで働くことが可能です。しかし、従業員数がさらに減る可能性もあるので、その点を考慮する必要があります。
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Wワークを利用して社会保険を回避する方法もありますが、最もシンプルなのは以上の方法です。
政府の発表を見ると、将来的には学生以外のすべての労働者に社会保険加入が求められる可能性が高いです。
そのため、個人のスキルアップは必須となるでしょう。
現在ではリスキリングやオンライン学習も手軽にできるので、積極的に能力を高め、時給が高い企業に就職する、もしくは正社員として働くことが大切です。
今後、年収の壁はなくなり、すべての労働者が社会保険に加入する時代が来るかもしれません。
資格取得・就転職を目指す方のための総合専門校「ヒューマンアカデミー」まとめ
いかがでしたでしょうか
社会保険料についての理解が曖昧だと、どう対処していいのか迷ってしまうことがありますよね。
ですが、制度を理解することで自分に合った対策が見えてきます。
少しずつでも情報を整理し、これからの働き方に合わせて、賢く対策していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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